いしかわミュージックアカデミー2023

講師紹介

ヴァイオリン

原田幸一郎 (ミュージックディレクター、桐朋学園大学特命教授)

原田幸一郎

桐朋学園で学び、ジュリアード音楽院にてポール・マカノヴィッキー、ドロシー・ディレイ、イヴァン・ガラミアンの各氏に師事。1969年に東京クヮルテットを結成。サウス・バンク、タングルウッド、モーストリーモーツァルト、スポレト、クフモ、ロサンゼルスやバンフ等の世界各地の音楽祭に出演。ドイツ・グラモフォン、CBS、RCA等でレコードをリリースしており、グラミー賞に数回ノミネートされる。ステレオ誌で、ベスト・レコード・オブ・ザ・イヤーを受賞。1988年には指揮者として新日本フィル演奏会でデビューし、指揮者としても活躍している。また、エリザベート王妃、ロン=ティボー、ミュンヘン、オイストラフ、ハノーファー、ロンドン、ソウル等、数多くの国際コンクールの審査員を務めている。現在、桐朋学園大学特命教授、東京音楽大学特任教授。また、マンハッタン音楽院のファカルティーとしても後進の指導にあたっている。いしかわミュージックアカデミー音楽監督。

ヴァイオリン

レジス・パスキエ (パリ・エコール・ノルマル音楽院教授)

レジス・パスキエ

わずか12歳でパリ国立高等音楽院のヴァイオリン科と室内楽科を一等賞で卒業。その2年後にはニューヨークでリサイタル・デビューを果たした。これまで、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団をはじめ、日本、ヨーロッパ、アメリカ、カナダ、南米など各国の主要オーケストラと共演。室内楽奏者としても精力的に活動しており、ジャン=クロード・ペネティエ、ロラン・ピドゥと共にパリ・ピアノトリオを結成。ジョルジュ・エネスコ賞、シャルル・クロス賞、フランスのレコード・アカデミー賞などの受賞歴を持つ他、フランス政府より文化勲章を与えられる。1985年から2011年までパリ国立高等音楽院ヴァイオリン科および室内楽科の教授を務める。使用楽器は1734年製グァルネリ・デル・ジェスの「クレモナ」。パリ・エコール・ノルマル音楽院教授。

ヴァイオリン

堀正文 (東京藝術大学招聘教授)

堀正文

京都市立堀川高校音楽科を経て、ドイツのフライブルク音楽大学へ留学。在学中より、ハイデルベルク室内合奏団のソリストとして、ヨーロッパ各地への演奏旅行を行う。1974年よりダルムシュタット国立歌劇場管弦楽団の第1コンサートマスターに就任。ヨーロッパ各国でオーケストラ活動はもとより、ソロ、室内楽などに幅広く活躍した。1979年、東京でのNHK交響楽団とのチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲共演が大きな反響を呼び、同年9月NHK交響楽団にコンサートマスターとして入団。以来35年間の長きにわたり楽団を牽引し、2015年に名誉コンサートマスターに就任。N響での功績に対して有馬賞を受賞している。その他、ジュネーヴ国際音楽コンクール、レオポルト・モーツァルト国際ヴァイオリンコンクール、シュポア国際コンクールの審査員を務める。現在、東京藝術大学特別教授、桐朋学園大学名誉特任教授として後進の指導にあたっている。

ヴァイオリン

ジオン・ベク (ソウル大学音楽学部教授)

ジオン・ベク

カーティス音楽院、ジュリアード音楽院、パリ国立高等音楽院で学位を取得。インディアナポリス、パガニーニ、シベリウス、ロン=ティボー、エリザベート王妃国際コンクールなど、国際コンクールで数々の賞を受賞している。カーネギーホール、リンカーンセンター、キンメルセンター、ケネディセンター、サントリーホールなど世界の主要な会場でリサイタルやソリストとして、N響、ロンドンフィル、フィラデルフィア管、ブダペスト祭管、中国国家管、フィンランド放送響、シンガポール響、ソウルフィル、KBS響などと共演した。室内楽奏者としても、マールボロ、ラヴィニア、アスペン、グレートマウンテン、ナーンタリ、ブリッジハンプトンなどの音楽祭に加え、フランスのカザルス音楽祭、ポーランドのベートーベン音楽祭、東京のYCAシャネル音楽祭に出演。世宗ソロイスツのリーダー、錦湖アートホール室内楽協会の創立メンバーの一人であり、現在はソウルを拠点とする室内楽アンサンブル、アンサンブルOPUSを率いている。 2005年にソウル大学の最年少ヴァイオリン教授に就任し、韓国で話題になった。

ヴァイオリン

竹澤恭子 (桐朋学園大学特任教授)

竹澤恭子

桐朋女子高校音楽科在学中に第51回日本音楽コンクール第1位を受賞。1986年第2回インディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクールで圧倒的な優勝を飾る。これまで、ニューヨーク・フィル、ボストン響、モントリオール響、ロンドン響、ロイヤル・コンセルトヘボウ管等と、また、マズア、メータ、デュトワ、小澤征爾他、多くの名指揮者とも世界の檜舞台で共演している。2011年にはフィルハーモニア管のスペインツアー、2012年にはハンブルク北ドイツ放送響の日本公演でソリストを務め、2014年には東京フィル100周年記念ワールドツアーのソリストを務めた。2018-2019年シーズンは、デビュー30周年を迎え各地でリサイタルを行い好評を得た。最近では水戸室内管弦楽団、セイジ・オザワ松本フェスティバル、別府アルゲリッチ音楽祭へも参加。使用楽器は、1724年製アントニオ・ストラディヴァリウス。

ヴァイオリン

ルーシー・ロバート (マンハッタン音楽学校教授)

ルーシー・ロバート

モントリオール出身。表現力豊かな叙情性と音色の美しさあふれる演奏で、聴衆や批評家から熱狂的な賞賛を受けており、師である伝説的な巨匠ヨーゼフ・ギンゴールドの偉大なヴァイオリンの伝統を引き継いでおり、世界各地で演奏活動を行っている。室内楽ではメナヘム・プレスラー、リチャード・グード、クロード・フランク、フィリップ・アントルモンなどの巨匠とも共演している。ヴァイオリン教育者として非常に高い評価を得ており、ニューヨーク市のマンハッタン音楽学校などで30年間ヴァイオリン教授を務めているだけでなく、日本を含めアジアや北米各地の名門音楽大学など世界中でマスタークラス行っており、その教え子は、インディアナポリス、パガニーニ、シゲティ、仙台など主要な国際ヴァイオリン・コンクールで入賞している一方、自身はモントリオール、クライスラー、シゲティ、ソウル、ヨーゼフ・ヨアヒムといった国際ヴァイオリン・コンクールで審査員を務めている。

ヴァイオリン

神谷美千子 (桐朋学園大学准教授)

神谷美千子

桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマコースを首席で修了後、ジュリアード音楽院にてドロシー・ディレイ女史に学ぶ。1992年パガニーニ国際コンクール第2位。97年ハノーファー国際コンクール優勝。これまでに、N響、読響、ロンドン・フィル、北ドイツ放送響等、国内外の著名なオーケストラと共演。C.デュトワ、C.ミュンフン、R.バルシャイ、原田幸一郎等の著名な音楽家との共演も多い。アスペン、ヴェルヴィエ、クフモ等、世界各地の音楽祭にも参加。また、室内楽への取り組みも意欲的である。これまでに、原田幸一郎、川崎雅夫、ドロシー・ディレイ、ジョルジュ・パウク、店村眞積、三善晃、東京クヮルテットらに師事。2006年よりパリに在住、国際的な演奏活動を続ける傍ら、パリ・エコール・ノルマル音楽院にて教鞭をとるなど、指導者としても幅を広げている。2014年に帰国し、現在は桐朋学園大学音楽学部の准教授として後進の指導にあたっている。

チェロ

毛利伯郎 (桐朋学園大学特任教授)

毛利伯郎

10歳よりチェロをはじめ上原与四郎、青木十良、ハーヴィー・シャピロの各氏に師事。室内楽をロバート・マン、サミュエル・ローズ、フィリックス・ガリミヤの各氏に師事。ジュリアード音楽院在学中より、ニューヨークを中心に演奏活動を開始、各地のオーケストラと共演。シークリフ・チェンバー・プレイヤーズ、シアター・チェンバー・プレイヤーズのメンバーとして多彩な活動を展開する傍ら、アメリカ、ヨーロッパ各地の音楽祭に数多く出演する。1985年帰国。2015年まで読売日本交響楽団ソロ・チェリストを務めた。東京ピアノ・トリオ、桐五重奏団、ATMアンサンブル、水戸カルテット、その他多くのシリーズのメンバーやゲストとして出演し好評を博している。桐朋学園大学特任教授、東京音楽大学客員教授。

ピアノ

中井恒仁 (桐朋学園大学教授)

中井恒仁

東京藝術大学附属音楽高校、同大学、同大学院、DAADの奨学生としてミュンヘン音楽大学大学院修了。日本音楽コンクール第3位、国際コンクールでは、ブラームス第2位・聴衆賞、セニガリア優勝・歌曲伴奏賞・室内楽賞、ヴィオッティ第3位等入賞多数。内外のオーケストラとの協演、ブラームス全曲シリーズやリサイタルの他、武田美和子とのピアノデュオ等活発な活動をしている。近年、フランス、ドイツ、イギリスでも演奏会を行い新聞紙上で絶賛された。テレビやラジオの出演、音楽誌への連載や表紙にも取り上げられる。ソロとピアノデュオのCDを7枚リリース、レコード芸術「特選盤」に選出されるなど高い評価を受けている。3枚のCDがANA国際線機内番組に使用される。これまで、パリ・エコール・ノルマル音楽院、上海音楽学院、フランス、韓国、中国の音楽祭でマスタークラスを行う。現在、桐朋学園大学ピアノ科主任教授、2022年4月より学部長。

ピアノ

ハエスン・パイク (ニューイングランド音楽院Co-chair)

ハエスン・パイク

教授 ニューイングランド音楽院にてR.シャーマンとW.K.ピョンに師事。エリザベート王妃、リーズ、ウィリアム・カペル、チャイコフスキーといった数多くの国際コンクールに入賞。韓国の音楽家にとって最高の栄誉である韓国芸術院2019年音楽賞を受賞している。これまでに、M.プレトニョフ、S.ラトル、V.シナイスキー、D.キタエンコ、S.スクロヴァチェフスキ、MW.チョンの指揮のもと、ボストン響、ナショナル響、ロンドン響、KBS響、N響、バーミンガム市響、ミュンヘン・フィル、フランス放送フィル、東京フィル、ワルシャワ・フィル、モスクワ・フィル、ロシア国立交響楽団などと共演。また、カーネギーホール、リンカーンセンター、ケネディーセンターといった著名ホールで度々リサイタルを行っている。ソウル大学、クリーブランド音楽院の教授を務めた後、現在はニューイングランド音楽院にて後進の指導にあたっている。大邱カトリック大学の「アーティスト・イン・レジデンス」や釜山音楽祭の芸術監督を務めるほか、多くの国際コンクールの審査員も務めている。

ピアノ

ミロスラフ・セケラ (プラハ大学専任教授)

ミロスラフ・セケラ

プラハ芸術大学を首席で卒業。E.ボグニオヴァー、M.バリー、M.ランゲルの各氏に師事。マリアーンスケー・ラーズニェ国際ショパン・ピアノ・コンクール、パルドゥビツェ音楽院学生コンクール、ブラームス国際コンクール ピアノ部門で優勝など、輝かしい受賞歴を持つ。これまでに、ソリストや室内楽奏者としてウィーンのコンツェルトハウス、楽友協会ホール、ワシントンのケネディ・センターなど世界中の都市に招かれ演奏。メゾ・ソプラノ歌手ダグマル・ペツコヴァーやホルン奏者ラデク・バボラークなど世界的な音楽家たちと共演している。プラハ交響楽団、プラハ・フィルハーモニ一管弦楽団等からは頻繁にソリストとして招かれている。 3歳の頃からピアノを始め同時にヴァイオリンも始める。その存在は9歳の時、巨匠ミロシュ・フォアマン監督の目にとまり、作品賞、監督賞などアカデミー賞8部門等を受賞した映画「アマデウス」に、ピアノとヴァイオリン両方を弾く子ども時代のモーツァルトとして出演した異色の経歴を持つ。